人気ブログランキング |

陶片窟の引き出し

hikidasi1.exblog.jp
ブログトップ

<   2007年 05月 ( 31 )   > この月の画像一覧


2007年 05月 15日

江戸時代の型紙摺り

d0123263_22544359.jpg
d0123263_2255568.jpg
 これを拾ったのは陶片を拾い始めて1年もたっていない頃でした。点線状の絵から私は当然、近代の型紙摺りだと思いました。しかも、見慣れた明治の型紙摺りタイプと雰囲気があまりに違うため、これはそれよりもっと新しいのではないか。ひょっとしたら最近のレトロ風の皿ではと考えました。当時は統制番号入りのものを除いて、昭和のものを集める気はありませんでしたので、捨ててしまおうかと思ったものです。けっきょく、捨てるのはいつでもできるからと引き出しの隅に投げるようにしまわれました。今思い出しても冷や汗が出ます。

d0123263_1042459.jpg
d0123263_22561688.jpg
 栗のような形をしたものは宝珠で、縁起の良い模様です。竜と一緒に描かれることが多く、これもたぶん欠けた部分に竜がいたのではと思います。

d0123263_2256458.jpg
d0123263_225713100.jpg
 これは上の陶片と同じデザインの皿ではないかと思っています。拾った時は片割れかと思って興奮しました。(写りの関係で違って見えますが、生地の色もそっくりなんです。陶片窟の写真の方を見てください) しかし、比べてみると1mm程度サイズが違いました。模様の部分も、竜の陶片の方は左側の四方襷のような地模様の隣に宝珠がありそうで、宝珠の陶片の方は隅に竜の絵の方にあるような枠が見えます。どうやら同じデザインの別の皿だろうと判断しました。

by hikidasi1 | 2007-05-15 06:58
2007年 05月 13日

古伊万里・17世紀の美しい染付 その1

d0123263_17255050.jpg
                    唐草の陶片(17世紀末くらいか、宮島)      
d0123263_1726144.jpg
                         唐草の陶片の裏側

 この陶片は2つの破片に分かれて、別々の日に出てきたのを接着剤で繋いでいます。大きな破片を拾って数ヵ月後、小さい方の破片を見つけた時は、貴重な17世紀モノですから天にも昇る思いでした。皿の表面左側にまるで砂目跡のようなキズがありますが、この染付が作られた時期には、染付の皿を砂目積みで焼くことはなかったらしいので、たぶん窯キズなのだろうと思います。当時、こんな丁寧な染付皿は、よほどのお金持ちでなければ買えなかったはずですが、もしかしたら、このキズのために少しは安くなったのでしょうか。神様のイタズラで、ほんとうなら一生手にすることのできないお皿を手に入れて、喜んでいた人がいたかもしれません。現代のように、古伊万里もどきの鈍い器が大量に出回って、化学調味料に慣れた舌のように、感覚をマヒさせられている時代と違って、染付の美しさを堪能することができたのではないかと思います。

by hikidasi1 | 2007-05-13 10:40
2007年 05月 13日

灯明具 その2

灯明皿(宮島)
d0123263_1891286.jpg
d0123263_18111834.jpg
d0123263_18101428.jpg
      
灯明皿か?(宮島)
d0123263_1822336.jpg
d0123263_18225864.jpg
 とても小さい皿です。直径がおよそ6センチ程度です。左は二つに割れて出ましたので、接着剤でつけました。右の皿には煤っぽい汚れがついています。漂白剤で洗っても残っていました。鞆からも同じタイプのものが出ました。幕末から明治の頃に多い、窯道具(足付きハマ)の跡がついています。その頃のものかもしれません。

灯明皿か?(宮島)
d0123263_18121242.jpg
d0123263_18122650.jpg
d0123263_1812509.jpg
 これらは、もっと小さな素焼きの皿です。縁に煤のついていることが多く、宮島からたくさん出てきます。あまりに小さいので、灯明皿として使えるんだろうかと不思議な気がします。

by hikidasi1 | 2007-05-13 10:22
2007年 05月 13日

肥前系陶器・刷毛目タイプの鉢、片口

d0123263_10291374.jpg
d0123263_10292886.jpg
                             鉢いろいろ

d0123263_10295618.jpg
d0123263_1030584.jpg
                            片口いろいろ 

d0123263_13341681.jpg
 肥前系の片口の口の部分です。縁より下に小さくついていることが多いです。これはどうやら肥前系の特徴のようです。

d0123263_6575562.jpg
 これを見てください。頂き物の片口の口の部分です。東日本の海岸からこれと同じタイプの、たぶん江戸時代くらいのものが拾われています。私も近代モノですが宮島で同じ形のものを拾っています。瀬戸や美濃あたりのものらしいです。形がまったく違います。

d0123263_10301547.jpg
d0123263_10302691.jpg
 これ、片口なんです。もし口の部分が欠けていたら、深めの皿か鉢の類いだと思ったでしょう。陶片から元の姿を想像するのはけっこう大変です。

by hikidasi1 | 2007-05-13 10:04
2007年 05月 11日

肥前系陶器・刷毛目タイプの碗と皿

d0123263_20312331.jpg
 瀬戸や美濃の陶器は、時代が違っていてさえ、ある程度断面の土の感じが似ているようですが、肥前系陶器の土はさまざまです。それは唐津市あたりから、伊万里市、武雄市、有田町、佐世保市あたりまで広がる地域の粘土の種類が多く、その割りに一箇所の土の量が少なかったかららしいです。特に刷毛目タイプの土はバラエティに富んでいて、このとおり、肌色っぽいもの、レンガ色に近いもの、薄灰色から濃灰色まで大地の色の見本市みたいです。

d0123263_101744.jpg
d0123263_10171719.jpg
                    土の色が灰色~濃灰色タイプ(宮島)

 土の色が灰色~濃灰色、宮島ではこのタイプが一番多いように思います。この写真で見るように、高台前面に施釉されているものが多く、古い感じがしないのが特徴です。唐津は普通高台周辺は土を見せていますが、このタイプだけは例外なのです。この特徴のために現代の陶器碗ではないかと長い間私は疑っていました。

d0123263_10174178.jpg
d0123263_10175260.jpg
                     土の色が明るい薄茶色タイプ(宮島)
 
 この明るい薄茶色のタイプもときどき出ますが、比較的薄手が多いようです。

d0123263_20332637.jpg
d0123263_20334146.jpg
                      土の色が赤いタイプ(宮島)←大きな画像

 レンガ色のような、赤い色の土をしたものもあります。宮島で拾った刷毛目タイプの中で、私はこの碗が一番好きです。これを見るたびに白化粧土を刷毛塗りした唐津の器はなんて美しいんだろうと思います。なんだか人間以外が作ったような、たとえばスズメバチとか、昆虫の巣のような雰囲気があります。大地の色そのものだと思っています。

d0123263_10255941.jpg
d0123263_10261675.jpg
 これはごつい高台を持ち、厚みのある皿のタイプで、緑色の釉も掛かっています。このがっしりした刷毛目皿も、宮島からときとき拾っています。

by hikidasi1 | 2007-05-11 06:14
2007年 05月 10日

灯明具 その1

(ひょうそく、宮島)
d0123263_17492631.jpg
d0123263_17495754.jpg
d0123263_17501221.jpg

(たんころ、宮島)
d0123263_17523467.jpg
d0123263_1752521.jpg
d0123263_1753857.jpg
 元は足がついていたと思うのですが、取れてなくなっています。真ん中に芯を立てる部分が残っています。

(その他の灯明具)
d0123263_1758489.jpg
d0123263_1759655.jpg
d0123263_17591976.jpg


by hikidasi1 | 2007-05-10 00:31
2007年 05月 09日

古伊万里・17世紀の美しい染付 その2

d0123263_12175665.jpg
d0123263_1218156.jpg
 17世紀ではないかと思える小片たちです。右上の縁に花と葉のある小皿は、この丁寧な描き方からこのタイプとしては古いのではと思っています。17世紀のこのタイプの小皿は案外裏が簡単なものもあり、裏の感じはそれと似ています。左側の陶片は見込みの花と葉の輪がわりと丁寧なので古いのではと思いました。この二つはたぶん17世紀・・・じゃないかな。くらいなんですけど (^^ゞ、右下の蛸唐草、これは17世紀でしょう。蛸唐草が丁寧で、背景も薄い呉須で塗られています。驚くほど薄手にできています。

by hikidasi1 | 2007-05-09 23:40
2007年 05月 09日

京焼風陶器 その2

d0123263_16215191.jpg
d0123263_8564181.jpg
 京焼風陶器には、下の小さい写真のように明るい肌色の土を見せたものと、上の写真のように薄灰色の生地のものがあります。どちらも高台の作りは剃刀で切ったように鋭く、高台内も平らなものが多いです。しかし、この灰色タイプは、高台の作りが、明るい生地タイプとそっくりなものもある一方で、高台内が内側に窪んでいるものや、高台の周囲よりも深く削られているものもけっこうあります。高台系がやや小さめのものもあります。また、蛇の目釉剥ぎのあるものも、明るい生地のものでは見たことがありませんが、このタイプにはあります。18世紀に多い特徴らしいので、灰色タイプの方は、年代により幅があるのかもしれません。

d0123263_16225299.jpg
d0123263_1623861.jpg


by hikidasi1 | 2007-05-09 07:19
2007年 05月 08日

京焼風陶器の銘

d0123263_1531976.jpg
d0123263_15322982.jpg
d0123263_15331953.jpg
 柴、馬?、?乃?、京焼風陶器は高台内に文字が彫ってある場合があります。今まで拾った文字入りは、京焼風陶器のなかでも、高台内の削りがシャープで、生地の色の明るいタイプが多いです。このタイプは17世紀後半の比較的古い時代のものらしいです。

by hikidasi1 | 2007-05-08 09:25
2007年 05月 08日

京焼風陶器・断面の比較

d0123263_16593985.jpg
d0123263_16595274.jpg
 明るい肌色のきめの細かい生地で、高台は剃刀で削ったように鋭い。銘が彫られていることがあるのもこのタイプです。17世紀後半のものらしいです。

d0123263_170461.jpg
d0123263_1711091.jpg
 こちらは高台の削り方などはシャープですが、高台内が高台の周囲よりも深くなっています。生地は灰色です。高台径が上のタイプに比べてやや小さいです。

d0123263_1765013.jpg
d0123263_177998.jpg

d0123263_177474.jpg
d0123263_178867.jpg

d0123263_17133938.jpg
d0123263_17124570.jpg
 下の3つの陶片は、どれも全体の雰囲気は京焼風陶器っぽいのですが、高台を見るとまったく違います。剃刀のように鋭く削った感じがないのです。この写真よりももっと崩れた?きりっとした感じのないタイプもあります。どこまでが京焼風陶器なのかわからないで拾っています。

by hikidasi1 | 2007-05-08 08:13