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陶片窟の引き出し

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2008年 10月 28日

網目模様のくらわんか茶碗

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 3つに割れて出てきたものを瞬間接着剤で復元しました。網目のモチーフはたくさん出てきます。網目が一重のものは時代が古いそうで、17世紀のものもありますが、網目が二重になっているこの茶碗は18世紀でしょう。二重の網目は筆を2本同時に持って描いたらしいです。私も網目のくらわんか茶碗のイラストを描いてみたことがありますが、きちんと器に収まるように描くのはけっこう難しいものです。陶片に描かれた網目の線を見ていると、勢いよく手早く描かれているのがわかり、熟練の技に感心します。

by hikidasi1 | 2008-10-28 10:54
2008年 10月 28日

くらわんか茶碗との出会い

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 丸の中に簡単な模様を入れた、このデザインは代表的なくらわんか茶碗の模様の一つで、海岸でも時々出てきます。18世紀のものです。これは1996年の7月、私が最初に拾った江戸陶片の一つです。「漂着物事典」(石井忠著)に載っていた、くらわんか茶碗についての説明と、宮島で古い陶片が出るという、広島の情報誌の記事と写真を頼りに私は宮島へ行きました。断面が分厚くて、五弁花という花のような模様がある。それが知っていることのすべてでした。もしもこの日、干潟に出てきた陶片が、これよりも50年時代が古ければ、それが古いものだと私にはわからなかったでしょう。まだまだ磁器食器が普及する前の贅沢品は薄くて、絵も丁寧で、知らないと最近の新しいものに見えてしまうからです。もしも50年新しくても、やはり私は古いものだとわからなかったと思います。現代の器に似てくるからです。おまけに、この陶片の厚みを見てください。くらわんか茶碗は分厚いことが多いですが、ここまで分厚いのは珍しいです。五弁花だって皿には多いのですが、碗の場合は実は比較的少ないのです。これだけ特徴が揃っていても、当時の私は、この陶片がきれい過ぎるような気がしました。模様もモダン過ぎるような気がして幾らか不安でしたが、干潟の泥から拾い上げた陶片はずっしりと手に重くてタダモノではなく、これが江戸時代の重さなのだと、心に染み入るようなうれしさを感じました。

by hikidasi1 | 2008-10-28 10:47
2008年 10月 26日

幕末の大皿

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 どれも線描きタイプの模様で、上段は八角形の角皿です。下段右もおそらく角皿だと思います。下段左の陶片も高台の大きさから見て、かなり大きな皿だったろうと思います。17~18世紀、大皿は食物を盛る器という以上に工芸品、一種のステータスをあらわすものだったようですが、さすがに幕末ともなると、もっと大衆化するようです。広島では宮島や鞆から時々出てきます。写真の陶片の採集地は鞆です。

by hikidasi1 | 2008-10-26 16:17
2008年 10月 21日

八幡川の竜文皿

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 干潟にさっき誰かが置き忘れたかのように、きれいな状態でころんと転がっていました。八幡川の陶片は保存状態が悪く、底の頑丈な部分だけだったり、小さな破片だったりする場合が多いのですが、こんな美しい伊万里の小皿を拾うこともあります。江戸後期のものでしょう。竜と宝珠が描かれています。皿の縁はフリル状で、そのうえ凝った模様があります。小皿としては装飾過剰なくらいです。ほぼ同じタイプの皿を、骨董関係のサイトで見たことがありますし、有田の川でも同じタイプの縁の小片を見つけています。裏には太明成化年製の文字があります。

by hikidasi1 | 2008-10-21 17:30
2008年 10月 21日

謎の仏飯器

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 大きさと形から見て、たぶん仏飯器だと思うのです。仏飯器はこのように足の裏側がへこんでいるものは17世紀の古いものが多いそうですが、17世紀のものはもっと薄いのではと思います。宮島で拾ったこれは、くらわんか茶碗によく似た頑丈で素朴な姿をしています。18世紀のものだろうか?と迷っています。

by hikidasi1 | 2008-10-21 16:53
2008年 10月 21日

宮島の古瀬戸

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 宮島で拾ったものですが、もしかしたら古瀬戸の天目茶碗ではないかと思いました。以前拾った唐津の天目茶碗ともまったく違いますし、愛知県陶磁資料館で見た、15世紀頃の、高台に鉄の顔料を塗ったタイプとも形が似ている気がします。さて・・・

by hikidasi1 | 2008-10-21 16:14
2008年 10月 21日

似島の一重網目碗

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 網目模様の碗は17世紀から幕末まで連綿と作られ続けましたが、その中で、古いタイプには一重網目が多いらしいです。似島で拾った写真上はその一重網目です。これは17世紀~18世紀前半なのかもしれません。そうだとすると、今まで似島で拾った陶片の中で最も古いモノということになります。写真下は比較のために載せた二重網目碗(採集地・宮島)です。網目の部分が二本線になっています。

by hikidasi1 | 2008-10-21 16:08
2008年 10月 21日

京焼風陶器?

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 宮島で拾ったものですが、これまでたくさん出てきた京焼風陶器の小皿や碗と、土や釉薬の感じ、雰囲気もそっくりです。内側も同じように施釉されています。左側の方は、九州陶磁文化館の京焼風陶器の特別展の時に、少し似た感じの小鉢がありましたが、これがそうなのかどうか自信はないです。左側は足付きですが、こんなのもありなのでしょうか。

by hikidasi1 | 2008-10-21 11:45
2008年 10月 21日

李朝の小皿?

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 李朝か、李朝写しの唐津だろうと教えてもらったことがあります。私自身には判断がつきません。お皿の表面に砂目跡があります。砂目積みは朝鮮半島由来の窯積み方法だそうです。採集地・宮島

by hikidasi1 | 2008-10-21 11:31
2008年 10月 21日

虫入りの17世紀色絵皿

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 高台の様子などから、17世紀の色絵皿のようです。これは長い間、時代不明の陶片としてコレクションしていましたが、りちょうけんさんやkokusaさんのご指摘で判ったものです。ありがとうございました。古い特徴を持った、貴重な拾いモノでしたのに、どうも虫を潰したような絵が好きになれず、拾ってはみたものの、あまり丁寧に扱わず、引き出しに入れっぱなしだったのです。それにしても・・・この趣味はどういうもんなんでしょうねえ。よく見ると蚊ではなさそうですが、なんだか潰した蚊のように見えてしまいます。こんなに滲まなければ、もう少し見よいものだったのかもしれませんけど、このお皿に食べ物を盛ったら、そこから潰れた虫が現れたわけです・・・うう、なんとも・・・ 採集地・宮島

※ この記事は「海岸と川の文様図鑑」から書き直してこちらに移しました。

by hikidasi1 | 2008-10-21 10:43